アッという間に七月も終わりである。
ホンマ、暑い暑い七月であった。
「小さな家と五人の紳士」を製作・演出したオノレにとっては、
その暑い日々の中で、さらに熱くなった七月であった。
おかげでオノレのフトコロだけはだいぶスズシクなった七月でもあった。
八月は声の仕事一筋である。秋の新番組、アニメのレギュラーも、
有難いことに二つばかりお話を頂戴しとる。
しかしチュクチョク間際でバレル(話がご破算になる)から、
完全に決まったら公表させていただきますデス、ハイ。
私的には二、三日夏休みをして都会を離れたいナ…と思っているのだが、
どこで休みがとれるかまだわからん。静かな山間の空気の中で、
(トンカチ、いやカナズチのオノレは海が苦手なのである)
大芸術家にでもなった気分で、
来年の芝居の構想なんぞをじっくり考えたい…オノレはそう思っとるのだが、
「けっきょくボケーッと飲んでるだけで終わるんでショッ!」とヤマノカミ。
たく、結果としてそうなってもだナ、そうなる前に言わんといてくれやッ!
夜、テレビでサッカーAFCアジアカップ準々決勝、
「日本×ヨルダン」戦を観た。
いやはやモノスゲェー試合であった。
オノレはサッカーは余りよくわかッとらん。
何度テレビで観ていても、オフサイドがどうしてオフサイドなのか、
どうもわからんまま終わってしまい、未だにわからん。
そんなサッカー音痴のオノレでも、
今日の試合は最後まで興奮してテレビを観とった。
とくに延長でも決着がつかず、
決着をつけるため行われたPK戦、
そのあまりの凄さに思わず笑ッちまったほどである。
一番手、二番手の日本選手二人がゴールを外して万事休す、
完全にヤラレタワイと思ったのに、
最後の最後に逆転、何と日本は勝ってしまッた!
やはりスポーツも偉大なドラマである。
そして人間、どんな苦境に陥っても、決して諦めてはいかん、
最後の最後まで己の持てる力を出し切り頑張らにゃアカン…。
かような教訓と勇気をオノレに与えてくれた、
今夜の日本とヨルダンの試合であった!
さて舞台創造の過程において、
劇的一発逆転のドラマがあるかどうかは甚だ疑わしい。
が、いずれにしても奇跡をよぶのは日頃の精進の賜物であろう。
決して偶然でも奇跡でもないはずである。
これを肝に銘じて、オノレも日頃の努力を惜しまず、
役者としての修行をチャンとせにゃアカンナ…と重々承知しとるんだが、
やっぱり怠けッちまうのでありますなあ。