オリンピックのメダルラッシュに沸く日本ではあるが、
その間もイラクの状況は悪化するばかり。
米英は、そして自衛隊の派遣は、
イラクにどない自由と平和をもたらしたというのであろうか?
そしてこの先どうするというのであろうか?
オノレは紛争の悲惨な空の下で日々を生きる罪なき人々を思いながら、
大好きな草野心平の詩の一節が頭に浮かんだ。
この世に瞳のあるかぎり夢から夢と夢は生み夢は生まれ。
殺意や敗血の底でも人は死なない人は歌ふ。(ー 瞳 ー)
そして心平の愛した蛙の、安らかな寝息の詩(うた)も聞こえてくる。
るるり
りりり
るるり
りりり
るるり
りりり
るるり
るるり
りりり
るるり
るるり
るるり
りりり
……… (ー おれも眠らう ー)
一日でも早く、この蛙のように平和な寝息で眠る夜が、
争いの地で眠る人々にも訪れんことをオノレは願う。