DVD録画機を買ったから、
過去にオノレが公演しビデオに撮った独演・独談を、
これからポチポチDVDデスクに移そうと思っとる。
いわば自分の役者活動の過去の遺産を残すわけだが、
この遺産にロクなものがナイ。
家庭用ビデオカメラで撮ったものが多いから、
映像はもちろん音声もよくない。
それより何より、収録した日からずいぶんの年月を経て観ると、
オノレの演技表現のヒドサに思わずゾットしちまうんだよな。
ともかくビドサばかりが目に付いて冷静に観とれん。
癇癪起こして燃えないゴミ袋の中へポイしたくなっちまう。
そう、過去にもビデオにとって処分したものはたくさんあった。
もちろん収録したその時点では、
それなりの自信をもってオノレは芝居しとるハズなんだが、
振り返れば、まさに「三文役者」のマスタベーション演技…、
と言われてもシャアナイ。
たく、ナサケナイ。己でオノレに腹が立ってくる。
そうか、このオノレのみっともない役者としての遺産を、
オノレがあの世へ逝ッちまった後世に残しては、
ハタメイワクの世間迷惑。
オノレの過去をDVDデスクにコピーするのはやめておくか…。
「大丈夫。あたしくらいしか観やしませんよ」と、ヤマノカミ。
あらまあ、サイデスカ。
なら、あまりムツカシク考えず、
とりあえずビデオテープの劣化せんうちに、
DVDデスクにコピーしとくわい。
せっかく買ったんだもんネ。
「ほんとうにお前さんだけかい。
オノレ亡き後、タマに観てくれるのは…?!