オノレ日記帳

2005年9月の記録



  ホームラン打者ばかり揃えても…
Date: 2005-09-30 (金)
 阪神タイガースがセーリーグの王者についたナ。
いまやオノレの野球にたいする興味は、
大リーグの日本人選手の活躍だけである。
日本だろうと大リーグだろうと、
どこが優勝しようが口惜しくも嬉しくもない。
それにしても、今年のジャイアンツの凋落振りはひどいよな。
ゼニかけてホームラン打者ばかり揃えても、
強いチームにはならんちゅうことだろう。
そう、出演者が大勢の芝居に、
有名な二枚目役者ばかりそろえても、
なかなかオモロイ舞台には、たぶんならんぜ。
たとえ無名であっても、
個性あふれた役者を適材適所にキャスティングし、
その持ち味を十分に発揮してもらえれば、
驚くほどオモロイ舞台になったりもする。
 モチロン、ナラナイコトモ、ヨクアル。

  三百人劇場
Date: 2005-09-27 (火)
 千石の三百人劇場で文化座公演、
「たつのおとしご亭」(作・エドワード・J・ムーア)を観劇。
アメリカ西海岸の、たぶん寂れた小さな港町。
その町のオンポロ酒場を舞台に繰りひろげられる、
男女二人の凄まじい愛情ドラマ。
貧しい現実・夢・悲惨な過去・愛…。
人の心を揺さぶる劇的葛藤にあふれ、
二人の役者は激しく喋ッて動きまわる。
まことにハードで強烈な芝居であった。
正攻法な演出(小林裕)が冴える。
役者二人(高村尚枝・斉藤志郎)も熱演!
 ところでこの三百人劇場、
来年一杯で閉鎖され取り壊されるという。
オノレは何十年間もこの劇場に足を運んで、
劇団「昴」を中心に数多くの舞台を観せてもらった。
払ったチケット代は少なくないが、
金に換えられん多くの演劇的勉強をさせていただいとる。
まことに残念!


  鍵盤楽器奏者・武久源造
Date: 2005-09-26 (月)
 先週の土曜日は川崎まで足を運び、
「ミューザ川崎シンフォニーホール」という、
まことに立派なコンサートホールへ行ってきた。
オノレの知り合いの鍵盤楽器奏者、
武久源造さんの演奏を聴くためである。
「パイプオルガンで巡るヨーロッパ紀行」という企画の催しで、
その第一回、「イタリア夢紀行」というコンサート。
 高さも幅も10メートルを超えていそうな巨大パイプオルガン。
武久さんは目が見えないのであるが、
まるでオルガンのすべてが見えているかのように、
鮮やかに鍵盤をたたいて響きのある心地よい音を紡ぐ。
最後にメンデルスゾーン作曲、
交響曲第4番「イタリア」を演奏したのだが、
これは4段もある鍵盤のすべてを使うため、
介添えをしていた女性のピアニストの方と二人並んでの連弾演奏。
お二人の呼吸(イキ)の合った、それは見事な連弾であった。
で、オノレはそっと目を閉じ、
しばしの「イタリア旅行」をさせてもらう。
実に安上がりの気持ちよい旅だったなあ…
 ところで武久さんはすばらしいエッセイストでもある。
その著書「新しい人は新しい音楽をする」
(ARCアルク出版企画)は、
彼の音楽によせる深い思いを知ることができるのみならず、
人の生きていることの意味や価値までを考えさせてくれる、
オノレにとって目からウロコのエッセイである。
かような人と知り合いで、オノレはうれしい!
 日曜は下北沢・本多劇場で青年座公演、
「夢・桃中軒牛右衛門」(宮本研・作)を観劇。
なかなか強かで骨のある、スケールの大きい戯曲なんだが、
チト舞台のできはツラカッタ!
 さて本日の月曜日は…ナニモナイ。

  タイチャン言葉
Date: 2005-09-23 (金)
 我が家にいるカラスの「タイチャン」は、
まだ目のみえない雛のときからの家族である。
最近発売したオノレの独談DVDの特典映像で、
若かりしころの彼を紹介しとるが、
ま、実にヤンチャで賢くカワイイヤツだ。
生後二三ヶ月で人の言葉を憶えはじめた。
飼い主と同じで、一度憶えても忘れてしまう言葉があり、
新たに憶える言葉もある。
ヤツの最近のお気に入り言葉は、
「オッタマゲ、オッタマゲ!」。
 はじめてこれを耳にしたとき、
それこそこっちがオッタマゲタワイ!
いったいどないわけでこんな言葉を憶えたのであろうか?
もちろんオノレもヤマノカミも教えとらん。
ところで、タイチャンにやめてほしいことが一つある。
「オカアサン、オカアサン」てえのはいいんだが、
オノレの声ソックリに叫ぶのだけはヤメテオクレ!

  声優の世界
Date: 2005-09-22 (木)
 世間一般において人間関係が大事なのはいうまでもない。
況や声の仕事で「生き抜く」には、
この人間関係…てえか、人の繋がりはまことに大きい。
その繋がりがあってこそ「生きて」いける。
オノレのごときダラシナイヤツが、
何十年も役者&声優としてここまで生き残れたのも、
音響制作業界やアニメ製作業界の方々との、
長い間に培われた繋がりがあったおかげである。
それほど若くない今、
大部分の仕事はそういう繋がった人々から頂戴しとる。
過去に何の繋がりもない、
新たな出会いの人と仕事をする機会は余りないのだ。
もっとも繋がりだけでは仕事になりませんのヨ…。
例えば、新たに出会った現場で仕事をしたとして、
そのスタッフの期待を裏切るようなダメな仕事をすれば、
せっかく繋がりかけた絆もタチマチ切られッちまう。
つまり我々役者てえのは、
人間としてどれほど付き合い上手であっても、
与えられた仕事がアカンと次の仕事に繋がらんのだ。
役者は一つ一つの仕事を大切に、創造的努力を怠らず、
常に持てる力を最大限に発揮できるよう心掛けにゃならん。
さよう、今若者に人気の声優業界ではありますが、
オノレのごとき怠惰なヤツでも、
怠惰なりにその努力をしとらんと、
どんどん仕事の繋がりが切れていく過酷な世界でもある。
 エライコッチャ!  

  月のことではないけれど…
Date: 2005-09-21 (水)
 立待月・居待月ときて、今日は確か寝待月。
たった一日で月の出が30分以上も遅くなる。
 さて、月のことではないけれど、
芝居を「立見劇」した経験は何度かある。
メインの役者が遅刻して「居待劇」になったこともある。
しかし寝転んで芝居を観るてえような、
「寝待劇」の経験はさすがにない。
ウトウトしながら観劇する「居眠劇」は、
オノレもチョコチョコ体験するし、
オノレの芝居の客席にも、そういう御仁は必ずおる。
 チト暇で、ボーッとした時間が多いと、
実にくだらんことばかり考えてしまうオノレである。

  お婆ちゃんの会話
Date: 2005-09-20 (火)
 電車内で八十くらいかと思われるお婆ちゃんどうしの会話。
「あと何年生きられるかわからないからさ…」
「そうだよねえ…行けるものならねえ」
「恐いものもあまりないんだしさあ」
「でも断られるよ、面倒みれないって」
「だって車の中から見ているだけなら…」
「それでも、多分ねえ…?」
 アフリカのサバンナツアーへ参加したいという会話であった。
ワケエナア…!

  ホロホロ
Date: 2005-09-19 (月)
 遠い過去、十数匹もの猫を飼っていた日々がある。
六畳に二畳、三畳位の台所のあるアパート暮らし。
オノレの部屋に猫が飼われていたのか、
猫の部屋にオノレが寝かせていただいとったのか、
よう分からなくなるような毎日であった。
 オノレはとりたて猫好きでも猫嫌いでもなかったが、
ま、そのころ一緒に暮らしていた女人が大変な猫好きであった。
ところがオノレの放蕩があまりに過ぎて、
その女人と別れる破目と相なった。
猫だらけの部屋で暮らす生活に、
幸か不幸かピリオドを打つことになったのである。
しかしオノレも女人も別れたあと、
その猫たちを飼える状態ではなかった。
二人はよんどころなく必死に猫好きの方々にお願いし、
幸か不幸か、ほとんどの猫たちはアチコチに引き取られた。
が、一匹だけ、引き取り手のない猫が残ってしまった。
生まれて二年の立派な大人。
雑種のオスだがシャム猫の血が濃く、
体はしなやかに締まってスマート。
シャム独特の小豆色した模様が顔面に大きくある。
ところがその模様が、
目から鼻にかけてアンバランスに流れており、
実に間が抜けてダラシなくシマラン猫顔に見えてしまう。
いや、オノレはそこが妙に気に入っていたんだが、
引き取り手の方々は誰も気に入ってはくれんかったな。
さらに致命的だったのは、極端に臆病、気が小さく、
人見知りの激しい性格だったことである。
食事のときでも、子猫にまで優先順位を奪われ、
最後の最後にヒッソリ食べる。
そう、あまりにヤサしく、根性のない性格であった。
こいつをオノレは「ホロホロ」と呼んでおった。
 十数匹の猫は養子にもらわれ、女人も去り、
暗く寒々しい部屋には、オノレとホロホロだけが残った。
そして二三日中には、オノレも「ヨニゲ」せにゃならん。
もはやオノレに、ホロホロをもらってくれるような、
奇特な人を探すゆとりや知恵はなかった。
そして遂にオノレは決意したのである。
「ホロホロを何処かに捨てるしかない…」と。
 真夜中、オノレはホロホロを捕まえ、
ボストンバッグに入れようとしたんだが、
突然ホロホロはリセイを失い、部屋中を逃げ回り、
オノレの手から必死に逃げ回った。
悪戦苦闘、ようやく捕まえても、
今度は爪を立ててオノレに刃向い、
オノレの二の腕は血だらけになった。
あの気の弱い根性なしのホロホロも、
自らの危機的状況を敏感に感知して、
理不尽な自身の運命を前に、
その「動物本能」を遺憾なく発揮したのである。
ようやくボストンバックにホロホロを押しこんだとき、
ホロホロが発した狂おしい泣き声…。
鼓膜が震えるあの悲愴な声が、
未だオノレの耳に、痛ましく聞こえてくることがある。
 ホロホロを入れたボストンバックを自転車に乗せ、
オノレは一時間ほど泥棒猫のように背を丸めて突っ走り、
深夜の住宅街や裏道をいくつも通り抜け、
ようやく○○○公園にたどりついた。
そして非情にも、
生まれてこのかた世間知らずのホロホロを、
その世間の大地の上にカイホウしたのである。
 それにしてもホロホロは、
ボストンバッグの中で自転車に揺れつつ、
自らの運命にたいする覚悟を悟っていたのかもしれん。
地面に放つと一歩も動かず、威風堂々オノレを睨んで、
ニャンともニャーとも泣かないではないか…。
 オノレとホロホロの沈黙の睨み合いがしばしつづいた。
暗い公園の草叢の中で、
ホロホロの両眼は研ぎ澄まされたように澄んで光り、
オノレの中に巣くう後ろめたさや罪悪感はより深まった。
オノレは耐えられず、ホロホロに背を向け自転車に跨り、
力一杯ペダルを踏んだ。
破裂しそうな胸の鼓動にビクビクしながら自転車をこいだ。
遠くのほうから、
カン高いホロホロの叫びが聞こえてくるような気がした。
暗闇に放つオノレ自身の白い息を見ながら、
オノレはホロホロも吐いているであろう白い息を想像し、
ペダルの足に一層力をこめて突ッ走った。

  精神的充実
Date: 2005-09-18 (日)
 人の精神的充実というものは、
やはり年を重ねるほどより深くなるのかな…と、
己自身を鑑みた場合、何となくそう思う。
人によってその有様はずいぶん異なるとも思うのだが。
とにかくオノレ自身に限っては、
若いときより六十代の今のほうが、
自身の精神的充実をはるかに自覚できるのだ。
(ま、大いなる錯覚に過ぎないのかもしれませんがネ…)
若かりし頃理解できんかった小説を読み返したり、
映画なんぞを観なおすと、
今は不思議によく解ったりしてビックラする。
虚勢の勝った生き方のモロモロが、
今は疲れるし阿呆くさくなってきて、
どんどん赤裸々な姿を晒す己自身にビックラこく。
中でも一番オドロクのは、
年々オノレのやりたいことがより鮮明になってくること。
で、これを実現するためなら、
オノレの好きな「何か」を犠牲にしたり我慢することも、
それほど苦痛には感じなくなってきた。
 六十を過ぎてオノレというヤツをそう自覚するオノレは、
果たして八十を過ぎた頃、
どない精神的充実の中で生きているのであろうか?
 チト、法螺ガ過ギタカナ…。


  修理代55,860円也
Date: 2005-09-13 (火)
 壊れてしまったオノレのデスクトップパソコンが、
先週末に修理を終えてもどってきた。
ハードデスクとマザーボードがイカレていたという。
修理代55,860円也。
購入してまだ二年ほどでこんな故障を起こすなんて、
チト酷すぎると思うんだが…、怒ったところでどうにもならん。
機械と〇〇〇〇〇だけは、
なかなかオノレの思うようにはならん!

  オノレの心はもはや時雨れる
Date: 2005-09-12 (月)
 いつも鈍感なオノレのカンは珍しく的中、
衆議院選挙で小泉・自民党が圧勝したぜ。
単独過半数を大きく超える議席をカッサラッチマッタ。
 小選挙区てえのはホンマに怖い。
獲得票数だけで見れば、
自民が過半数の票を獲得したわけでもない。
それでもゴッソリ過半数の議席を頂いてしまうんだからな。
自民以外の人に入れた民の票は過半数を超えとるのに、
まるまる死票と化してしまう。
何だかペテンにあったような気分になるのはオノレだけか?
 いずれにせよ、この小選挙区制の、
おかしなカラクリによって誕生した小泉・大与党は、
その強大な勢力を誇示して、
これからどない政治をするというのであろうか?
「負け組み」に一票を投じた、
オノレのようなつまらん役者の声にも、
声なき声の民の声にも、
驕らず耳を傾けてくれるのでありましょうか…。
 秋の終わりにはまだ早いが、
オノレの心はもはや時雨れる。

  結果責任
Date: 2005-09-11 (日)
 午前九時過ぎ、ヤマノカミと衆議院選挙の投票所へ。
やはりここ何年もの選挙に比べ、
ずいぶん投票所に来る人が多いと感じたナ。
最終的にどれくらいの投票率になるのであろう。
ひょっとすると70%を超える可能性もあるんでないかい?
泣いても笑っても明日からは、
「我々」が選んだ代議士たちによって、
「ワレワレ」の未来が左右されるわけだ。
ナイテモ ワラッテモ 「ワレワレ」ハ 
ソノ ケッカセキニンヲ オワネバナラン…。
 ツレエナアッ〜!

  体制に迎合しない姿勢
Date: 2005-09-10 (土)
 マスコミ・文化・芸術などの分野で生きる人間の大多数が、
時の権力に迎合し、かしずくような社会はまことにキケンだ。
どのような政党や政治家が権力を握るにせよ、
オノレはその体制に迎合しない姿勢をもって生きたい。
そういう姿勢で、儲からない舞台の創造活動を全うしたい。
しかし今、オノレのごとき役者のハシクレが、
かような姿勢を全うすることさえも許されない、
コワイ権力体制になりそうな雰囲気を、この国の社会に感じる。

  日曜は衆議院選挙
Date: 2005-09-08 (木)
 今度の日曜は衆議院選挙。
マスコミの世論調査では与党の圧勝。
自民党の単独過半数もありそうな状況だという。
(自民が勝ちすぎると公明は痛し痒しではないのかい?)
オノレの暮らす身近なところでも、
これまで反自民であった人が、
今回は“小泉劇場”に酔っていらっしゃる。
野党の風が吹いとる雰囲気はまったくナイ…。
 オノレの軽薄な考えでは、
ここまできたら小泉さんに大圧勝していただきたい。
そしてこの方の掲げる「スバラシイ政策」、
骨抜きの「道路公団民営化」のごとく、
「憲法改悪」とか、「増税の福祉切捨て」とかのごとく、
諸々強者のためになる政治をどんどん進めていただきたい。
そうなれば、この選挙で「小泉劇場」の風に酔った人たちも、
さすがに「シマッタ」と、たぶん気がついてくれるであろう。
 ふふふ…(自虐的笑)そうともいえんか…。
今回与党に入れる方々は、小泉政権になってからの酷い政治を、
オノレのように「ヒドイ」とは、たぶん思っとらんのですからね?
たぶん小泉・自公連立政権が、
この四年間、国民のタメになる「よいこと」を、
いろいろ実現してくれたと思っているわけだもんネ?
 それにしても野党のみなさん…、
もう少し「小泉暴風」とは一味違う、
爽やかな「涼風」でも吹かす知恵はないんかい!

  自然の 「カイカク」
Date: 2005-09-06 (火)
 台風14号が西日本を襲って、
また大きな災害になりそうだ。
水不足が深刻であった地域にとって、
これはもう恵みの雨かもしれんが、
恵みの雨の代償に大きな被害を受けたのではタマラン。
それにしても近年の世界的異常気象は不気味だ。
気の弱いオノレなんぞは、
いつ東京を天災が襲うのかと、
夜毎、ビクビクして眠っとる。
 小泉さんが専売特許になさっている、
言葉だけの空ろな「改革」もオソロシイが、
人類の無謀な自然破壊に反抗するかのように、
年々ひどくなる自然の「カイカク」はさらにコワイ!

  三人の共演者
Date: 2005-09-05 (月)
 昨夜は「象」に出演してくれた森田育代さん、
山口由里子さん、蓮池龍三君の三人と会って飲んだ。
オノレをふくめて四人とも西武新宿線の沿線に住んどる。
で、オノレの地元の居酒屋に入ったんだが、
大荒れの天気にもかかわらずほぼ満席。
酒席大好きの日本人ではあるが、世の中、そんなに好景気かい?
それとも不景気の自棄酒かい?
オノレの場合、好景気に浮かれてでもなく、
不景気だからといって自棄酒にもならず、
三人の共演者と和気藹々におよそ三時間、
「象」の思い出やら何やら、まことに愉しい時間を過ごした。
しかしその頃、西東京方面の天気は、
一時間に百ミリを越す大雨が降ッとった。
とくに三人の住む野方や井草方面はひどかったようだ。
11時過ぎ、我々は大いに酔って解散したのだが、
みなさん帰り道は大丈夫であったろうか?
森田・蓮池のお二人は、酔った威勢で、
「大雨大好き!」なんぞと吠えまくとったが…。 

  ハリケーン 「カトリーヌ」 二つの映像
Date: 2005-09-03 (土)
 米国のハリケーン、
「カトリーヌ」が残した痕跡は凄まじい。
そのニョース映像を見ていると、
スマトラ沖大地震・大津波を想起せずにはいられん。
水位より低い大地に文明社会を築いちまったから、
被害もより甚大になったんだろうな。
世界最強の軍事力を誇る先進国家も、
たった一つの猛烈なハリケーンにはマケルノダ。
 破壊され水浸しのニューオーリンズの風景や、
その街に取り残されて喘いでいる貧しい人々。
その映像と、急遽休暇を切り上げ、
ホワイトハウスに戻る大統領の映像。
この二つの映像を続けて見て、
「諸行無常」てえか、「人の世の何たるか」を、
オノレは感じてしまったんだが、
そう感じたのは果たしてオノレだけであろうか?
 核装備までした軍隊を、
世界のアチラコチラへ大量に送っとる国家のその足元で、
救いの手もままならず、
疲れ果て、泣き叫び、猛り狂う、
富裕ではない人々の悲惨な姿がテレビに映る。
そして愛犬を抱きしめ、大統領専用機のタラップを降りる、
どうしてもノーテンキにしか見えん、
マッタク貧しくない米国大統領の姿も続けて映る。
このたぶん「作為」のないニュース映像は、
何ともブラックな皮肉に満ちてオソロシイ。
オノレは米国社会の赤裸々な現実を垣間見て、
思わずオノレが立っている東京の大地を睨みつけた。
 ニッポンもアブナイ!

  首筋がヒンヤリ
Date: 2005-09-01 (木)
 九月から声優のオノレはややヒマ気味である。
これまで出演しとったアニメや外画のシリーズ作品が、
「ぱにぽに」の他は全て終わり、
秋からの新番組レギューラは「LOST」一作品だけ…。
まさに秋風吹く頃、チト首筋がヒンヤリしとる。
ま、おかげで不義理をしている友人やら、
芝居仲間やらとチョコチョコ会う機会がもてるし、
アチコチの劇場に足も運べる。
また来年の公演にむけて、
今からせにゃならん諸々の準備も、
焦らずマイペースでやれる。
で、理想的には一週間くらい山間の温泉地にこもって、
残暑をのんびりやり過ごしたいところなんだが、
そこまでのヒマと遊ぶカネはない…。
 ところでこの夏、
黒々日焼けした人が例年に比べて少なくないかい?
オノレの老眼が進行しとるせいでそう見えるだけなのかナ?
 そうそう、代議士に当選したヤツらは、
選挙が終わると腹の中まで「マッ黒」になるやもしれん!
 コワイコワイ。