およそ三週間後に迫った独歩プロデュース公演。 チケット申込FAXも、ちらほらくるようになった。 「受付」「虫たちの日」は11日間、全14ステージである。 これまでの独歩公演ではもっとも長く公演回数が多い。 で、オノレの親しい友人・知人が、 「そんなにやってもダイジョウブなのかい?」と、 客の入りや制作予算の赤字を心配してくれる。 定員80人の小劇場であるから、 14回の公演すべてが満席なら、1,120人の動員となり、 それほど大きな赤字にはならんはずだが…。 去年の「はるなつあきふゆ」は、 およそ1,200人ほどのお客様を呼ぶことができた。 ただしこれは16人もの出演者がいたからな。 今年はたった四人の出演者である。 つまり単純に去年の四分の一で観客動員数と予算を考え、 公演規模をそのくらいに縮小してやるのが、 プロデューサーとして最も正しい選択なのかもしれん。 でもねえ、願ってやまなかった今井和子さんとの共演。 劇団「民藝」時代の先輩・稲垣隆史さん。 昔からの友人である女優・大館克子さん。 この三人のベテラン役者と、 初めて一緒に舞台を創ることができるのだ。 オノレにとってこれほどヤリガイのある公演を、 たった四五日で終わらせるなんて…。 余りに忍びなくて、切なくて、モッタイない。 だいたい役者てえのは、惚れこんだ芝居の舞台には、 一回でも多く立ちたいものなんだよねえ…。 そう、オノレ自身は、観てくれる方の人数と制作赤字が、 最終的にどのような寂しい結果になろうと、動ぜず悔いず、 その天罰を受け止める覚悟は…タブンできとる。 とはいえ、オノレが願って出演してくださる三人の役者さん。 この方々に、できるだけ客席の埋まった舞台で、 心ゆくまで演じてもらいたいのは、 プロデュースした者として当然の本音であり責任であろう。 だからこそ今回のオノレは、これまでの公演に劣らず褌を締め、 ヤマノカミと共に制作的努力をせにゃアカンのだ。 さて結果がどうであれ、 (ガラガラの14ステージなんてえ、オソロシイ結果にならんため) 今年の独歩は、高い山に挑戦しているのは確かである。 改めて皆々様、ヨロシクオネガイイタシマス!
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