オノレ日記帳

2007年11月の記録



  自己矛盾
Date: 2007-11-29 (木)
 このところずっと、これから先もしばらく、
飲む機会がとても多くアブナイ。
その席のおおくは、気が置けない連中との飲み会なので、
ついつい酒量オーバーとなってしまう。
己を戒め、ほどほどに飲むことに徹ッせねば、
脳血管がプッツンなんてえことにもなりかねん。
とはいえ、自戒しながら酒を飲んでもウマクナイ。
この相反する自己矛盾の解決はムツカシイ!

  明け方の遊歩道
Date: 2007-11-28 (水)
風の中枯葉笑って渦巻く   麦 人

明け方
コツコツ……
舗装された遊歩道
コツコツ……
女のブーツ
コツコツ……
磨き上げられて
コツコツ……
誇らしげに光って
コツコツ……
気怠く青ざめた女の顔
コツコツ……
すれ違って
コツコツ……
………………

  木曜洋画劇場
Date: 2007-11-26 (月)
 土曜・日曜と二日続きで、
めずらしくテレビの地上波で放送される洋画の吹替え。
で、どちらもテレビ東京の木曜洋画劇場。
木曜洋画の吹替えをするのはずいぶん久し振りだが、
ともかくヨカッタ、ありがたい!
 土曜は12月13日放送の「サハラ」。
オノレはWHO(世界保健機関)の医師・フランク役。
 日曜は12月20日放送の「壊滅暴風圏・カテゴリー6」。
巨大な低気圧により発生する竜巻のパニック映画。
オノレは全米気象局の責任者・気象予報士グッドマン役。
 12月は、木曜洋画劇場をオタノシミクダサイ!

  芝居を観まくった
Date: 2007-11-24 (土)
 いやいや、今週はもうアチコチ芝居を観まくった。
おかげで財布から金も出まくった!
その芝居の感想を丁寧に書くにはチト骨が折れるので、
オノレの勝手な★ですますことにする。

下北沢本多劇場・青年座公演「あおげばとうとし」
作・中島敦彦 演出・演出:黒岩亮 ★★★

シアターVアカサカ・グループK公演「最期の女友達」
作・菊池豊 演出・高橋征男 ★★

紀伊国屋ホール・トムプロジェクト公演「僕と彼と娘のいる場所」
作・演出 鄭義信 ★★★★

文京シビックホール・劇団昴企画公演「宮澤賢治 宛名のない手紙」
脚本・菊池准 演出・河田園子 ★★★+α

MAKOTOシアター銀座・1and2演劇祭
「まっすぐな道でさみしい −ひとり語りの山頭火ー」
作・演出 伊藤勝昭 ★★+α

 やはり鄭義信の劇作と演出は、他と比べ抜きんでて、オモロイ!

  風邪=インフルエンザ
Date: 2007-11-23 (金)
月も泣く薄暮の空の寒き風   麦  人

 ホンマに寒くなってきた。
電車の中で白マスクの顔も増えてきた。
11月はじめ、インフルエンザの予防注射をしたが、
だからといって風邪はひくのである。
風邪とインフルエンザとは全く別の病だと、
いつだったかテレビか何かではじめて知った。
それまでオノレは、風邪=インフルエンザであると、
全く信じて疑わなかったのである。
インフルエンザは風邪の「親玉」だとばかり思っていたのである。
 さて、今のオノレは、
ウイルスによる伝染病がインフルエンザであると理解しとる。
が、風邪については未だによく理解しとらん。
風邪もやはりウイルスによるものなのであろうか?
そうではないとすれば、うつしうつされるのはなぜであろうか?
ヤマノカミは、はたしてそのチガイを理解しとるであろうか…?
さっそく問うてみることにしよう!

駅ビルの二階の中に枯葉舞う   麦  人

 ヤマノカミの知識レベルも、オノレと似たりよったりであった!
で、長年のこのあいまいな知識に決着をつけるべく、
インターネットで検索した結果…。

《インフルエンザ》
「流行性感冒」ともいい、
上気道の粘膜にインフルエンザウイルスが感染し、
高熱、全身倦怠感が出現する。

《風邪》
「普通感冒」ともいい、アデノウイルスや、
コクサッキーウイルスなど、
さまざまなウイルスの感染によって起こる。
その他に細菌の感染や寒さなどが原因になることもある。

 風邪も、やはりウイルスであったか!
もっとはやく検索しておけばヨカッタ。

  公園ドラマ
Date: 2007-11-16 (金)
 公園を舞台にした戯曲には、
まことに秀逸、オモロイ作品が多い。
今年、オノレが観た芝居の中に、
「ベンチの二人」(ハーブ・ガードナー・作)、
「相寄る魂」(ギィ・フォワシイー・作)という二作品があり、
いずれも公園を舞台にした一幕劇であった。
どちらも、役者としてオノレが演じたくなるような、
人生の哀歓を深く感じさせる好い戯曲であった。
そうそう、公園を舞台にした芝居といえば、
「動物園物語」(エドワード・オルビー)という、
男二人で演じる有名な戯曲もある。
 さて、来年五月の独歩プロデュース公演、
「おたまじゃくしはかえるのこ」(別役実・作)も、
小さな公園の中でくりひろげられるオモロイ作品。
戯曲のごとくオモロイ舞台になるかどうかはまだわからんが、
読むより観たほうがよりオモロイ作品だったと言われなければ、
生の役者が苦労して演じる甲斐がない…。
 いずれにせよ劇作家にとって公園という静かな空間は、
創造豊かに人間ドラマを展開させるに、
恰好の場所なのかもしれんなあ。 

  先週半ばから今日まで
Date: 2007-11-13 (火)
 先週半ばから今日までの一週間、
まことにヒマで失業しとった!
おかげで来年12月、独歩の芝居に主演する、
森うたうチャンが出演しているイベントを、
河口湖にある「久保田一竹美術館」で観たり、
そのついでに、まあまあの紅葉を楽しんだり、
西多摩・桧原村山中にある、
江戸時代からの大きな農家を借りきり、
芝居仲間の連中五人ほどと、一泊二日自炊し、
飲めや語れや(歌えやはナカッタ)の時を過ごしたり、
芝居や朗読会を三カ所ばかりのぞいたりと、
大いに羽を伸ばし、大いにサンザイしたのである!
このナガ〜イ休みも明日で終わる…、ヤレヤレ。
 しめくくりに明日の晩は俳優座の稽古場公演、
「スティールマグノリアズ」という舞台の初日を観に行く。
独歩の「はるなつあきふゆ」に出てくれた好女優、
安藤みどりチャンがメインの役で出演しとる!

  衆愚政治
Date: 2007-11-07 (水)
 安倍内閣から福田内閣、
そして今般の小沢民主党代表の『辞表提出』騒動。
この国の政治家の国民不在、
我々《下々》を愚弄し馬鹿にした態度の酷さには、
もう怒りを超えて絶望的だな。
やれ二大政党だ、ネジレ国会だ、政権交代だと姦しく騒いでも、
所詮この国の《政治ヤ》の根っこは同体質てえことだろう。
 政冶家、役人、大企業…、
民を蔑ろにし、競って権力と行政の甘い蜜にタカッてなめつくす。
かような衆愚政治のこの国の未来に、光明はあるのか…?

  文学座公演「殿様と私」
Date: 2007-11-03 (土)
 紀伊国屋サザンシアターで、
文学座公演「殿様と私」(作・マキノノゾミ)を観劇。
正攻法にしっかり書かれた作品で、
演出(西川信廣)も俳優もなかなかよかった。
 1886年の明治時代、
急速に西洋化する日本についていけない子爵とその家来。
一方、子爵の若い息子と娘は、
新しい時代の西洋的な考えを理解すべく、
その息吹を前向きに受けとめ、たくましく生きる姿勢だ。
この家族に、子爵にダンスを教える米国人の夫人が絡んで…。
というような話で、まことに昔からの文学座らしい、
文学座の伝統的芝居創りのよさを感じる舞台。
三時間余りの長さであったが、退屈せずに愉しめた。

  我が命の秒針
Date: 2007-11-02 (金)
 八十歳でこの世とオサラバするとすれば、
オノレに残された人生は、残りおよそ六千日くらいである。
そのうち三分の一は眠っとるから、
実際に起きて活動できるのは四千日ほどしかない。
で、起きてはいても、歯磨き、耳掻き、爪きりとか、
トイレ、風呂など必要不可欠な日常的行動で時間をとられ、
仕事や用事のために歩いたり車や電車に乗って、
さらに多くの時間をとられてしまう。
すると残りはたぶん三千日くらいに減ってしまう。
その三千日のうちの二千日は、声優としての仕事に専念し、
オノレとヤマノカミの食い扶持を稼がにゃならん。
そうそう映画・演劇鑑賞、
本や新聞などを読むために費やす時間も相当ある。
そう考えると、けっきょくオノレに残された、
オノレにとってもっとも大切な、
オノレの上演したい芝居を創るための時間は、
八十歳まで日々健康に過ごすことができたとしても、
残り千日くらいしか残されとらん。
千日は二万四千時間。
 我が命の秒針が、明日へ明日へと非情に進む…。

  谷口千吉監督・逝去
Date: 2007-11-01 (木)
 昨日、映画監督の谷口千吉さんが亡くなった。
オノレは十代の終わり頃、
「独立機関銃隊未だ射撃中」という宝塚映画で、
少年兵の大役を頂戴しお世話になった。
ガタイも声もデッカイ、頑固でオッカナイ顔のオッサンだったが、
オノレには大変やさしくあれこれ演技指導してくれた。
同時代の監督・黒澤明のように、
華々しく映画界を席捲することはなかったが、
オノレは三十代の頃、「暁の脱走」という映画を観て、
これは黒澤作品に劣らぬ、素晴らしい映画だなと思った。
 今年、95歳にもなられていたという。
八千草薫さんと人も羨む50年に及ぶ夫婦生活を全うされ、
まさに大往生、極楽気分であの世へ逝ったのではあるまいか…。
チト羨ましく思いつつ、合掌!