オノレ日記帳

2008年7月の記録



  悟りの極意!
Date: 2008-07-31 (木)
 それなり声優の仕事をし、
それなり今年二度目の芝居をするための準備をし、
それなりアチコチの芝居を観に行き、
それなり友人・知人と付き合い、
それなり飲んで、
それなり何やカンやと毎日が過ぎる。
それでも時としてオノレは退屈し、
ちょいちょい時間をもて余す。
 我が家の愛犬、ヨーキのオトメは、
朝の散歩と、ただ食うことと、寝ることと、
雑巾を銜えて隠すことくらいしかしとらんのに、
まるで退屈している気配がない。
我々夫婦が外出し、一日家を空けて帰っても、
さほど寂しかったような顔も見せない。
 退屈を知らぬオトメは、
二歳八ヶ月にして、すでに悟りの極意を身につけているのか…!

  戯言
Date: 2008-07-30 (水)
 オノレとヤマノカミが一緒になってそろそろ二十年になる。
あと五年ガンバレば、する気はないが「銀婚式」。
正直、この欠陥だらけの男との暮らしに、
ヤマノカミはよう耐えてくれた…と、
オノレはヒソカに感謝しとる。
彼女なしに、この二十年のオノレの生活も、
自分としては「ヨクヤッタ」創造的活動も難しかった。
もちろん今後もまた然りだろうと思われるので、
ゆめゆめ、ヤマノカミから三行半を出されぬよう、
これからもデキウルカギリ努力したい…。
 しかし、そんなヤマノカミと暮らしていても、
昔、大いなる苦労をオノレによって被り、
ついに三行半を突きつけ、
オノレと別れていった女性たちを時に想う。
ヤマノカミと出逢って以後、
オノレは少しづつマトモになったというか、
人並みの暮らしができるよう努力しガンバッタ。
この努力を、もし別れた女性たちに対し出来ていたら、
三度も離婚する破目を経験することはなかったかもな?
 さて、今さらこんなタラ、レバのことを、
もっともらしく自己分析していたら、
「何をか言わんや」てな声がどこからか聴こえてくる。
で、自分で自分の戯言を嘲笑したくもなってきた。
 とにかく三度の破局があったからこそ、
ヤマノカミとの出逢いがあり、この二十年の暮らしがある。
別れた彼女たちも、オノレとオサラバしたことにより、
「別れてよかった」人生を、
当然歩んでいるいるにちがいないのだ。

  コミュニズムの復活?
Date: 2008-07-28 (月)
 二十世紀末から今世紀にかけて、
コミュニズムは衰退する一方であった。
しかし今日本では、小林多喜二の「蟹工船」が若い人に読まれ、
欧州でもマルクスを再評価し、「資本論」を読む人が多いとか?
とにかく資源の利権や投機マネーによって、
一部の国や人間に富が集中し、その貪欲は限りがない。
貧富の経済格差は世界的規模の深刻さである。
むろん我が日本国の貧富の差もますます深刻で、
のん気に愉しい夢をみることができない日々になりそうだ。
もはや資本主義は、その堕落と共に崩壊する運命にあるのか?
ソ連や旧東ドイツ型のコミュニズムが復活するとも思えんが、
「足る」ことを知らぬ人類に、たぶん明るい未来はないだろう。
 ところでオノレの両親はコミュニストであったが、
とてもコミュニズムを理解しているコミュニストではなかった。
おふくろなんぞは、毎朝一番に炊き立ての飯を仏壇に供え、
一日たりとも先祖に挨拶を欠かさぬ仏崇拝者。
おやじはおやじで、封建的亭主関白の権化のような夫であった。
コミュニストであった二人の暮らしに、
まるで当然のごとく存在した二律背反の世界。
それは若い頃のオノレにとって、
親に逆らうに十分な世界でもあった…。

  地球の「太陽化」?
Date: 2008-07-26 (土)
 連日の猛暑!
地球が「太陽化」しとるわけでもあるまい。
年々、太陽への感謝が薄れていく。
未来の人類は灼熱地獄の中で滅亡するのか!?

  山崎ハコのライブ
Date: 2008-07-22 (火)
 先週の土曜日、新宿の花園神社の特設テントで、
山崎ハコという歌手のライブを見た。
1970年代にフィーバーした歌手のようだが、
オノレはその名前を何となく記憶していても、
どない歌手かまるで知らなかった。
で、この日から、たちまちファンになってしまった!
フオークのような、怨歌のような、ブルースのような、子守唄のような、
いろいろな傾向の歌を聴かしてくれたが、
とにかく味のある声と豊かな歌唱力に痺れた。
その風情もなかなか魅力的で、
歌の合間合間に語るおしゃべりも、
いやみなく、客におもねることもなく、素直に耳を傾聴できる。
たぶん五十前後の方だと思うが、
九州の大分出身のようで、育った風土の匂いと、
ここまで歩んできた歌手人生の奥行きに溢れとる。
 会場で販売していたCDを、早速2枚購入。
12月の独歩の舞台で、彼女の歌の一つを流したくなった!

  北海道の玉蜀黍 !
Date: 2008-07-18 (金)
 今朝、オノレの舞台をよく観てくれる伏見修司さんから、
北海道の玉蜀黍がタッブリ届いた。
早速、ヤマノカミに蒸してもらい食う。
「うまい!!」
 味わい深く、栄養満点のこんな食物を、
バイオ燃料にしてしまうなんて、信じられん、考えられん!
 伏見さんは札幌出身のようで、
すでに亡くなったご両親の実家に毎月のように帰り、
のんびり羽を伸ばすらしい。
連日、ムシムシ猛暑の東京に比べ、
札幌はまことに爽やか、凌ぎやすい毎日とか…。
 秋になったら、収穫したてのじゃが芋を送ってくれるという。
これもオノレの大好物。
いやはや、持つべきものは「友」だなあ〜と、
まだそれほど深く個人的お付き合いもしとらんのに、
オノレは伏見さんに断りなく、
もうカッテに、彼をオノレの友人リストに入れてしまった!

  劇場の下見
Date: 2008-07-14 (月)
 後三ヵ月後の10月14日には、12月5日に幕を開ける、
独歩プロデュース・安保廣信追悼公演、
「夕暮れどき」と「ブラインドの視界」の稽古がはじまる。
すでにオノレの脳内は、
この舞台をいかに創造するかでテンヤワンヤ。
で、この出来の悪い脳内を、
今一番悩ましているのが美術プラン。
 とにかく袖もない小劇場で、
二つの芝居を上演するには、その装置に大変な知恵がいる。
一本は安アパートの一室。
もう一本は新築ビルのモダンな社長室。
この二つのセットを、休憩なしで転換、
みごとに雰囲気を変え、お客に観せようというのだ。
ま、有能な舞台装置家にでも依頼すれば、
このボンクラ頭を悩ますことなく、
いろいろ「マジック」を凝らして、
アッというまに解決してしまうのかもしれん。
しかし高いプラン料は払えんし、
万一、どえらいカネのかかる「マジック」ではお手上げである。
そこで今回は、いつも独歩の大道具製作で汗をかいとる手塚君と相談し、
彼とオノレ二人で、いろいろ知恵を出してプランを練った。
つい最近、ようやく固まったそのプランをもって、
明日は演助や舞台監督、照明などのスタッフ共々、
公演する中野の小劇場「MOMO」の下見。
隅から隅まで子細に調査し検討する。
 うまくプランどうりにやれるとなればいいんだがなあ…!?

  ヤマノカミの母…永眠。
Date: 2008-07-11 (金)
 今朝、ヤマノカミの母…永眠。
オノレがヤマノカミと一緒になり、
彼女の五戸にある実家を訪ね、
はじめてお会いしたのは十八年前。
あの頃すでに七十近くだったことになる。
 まるでそれが青森女の気性のごとく、
いつも寡黙に家事をしていた。
他人への気遣いや優しさを、
押しつけでなくそっとあたえてくれる、
恥ずかしがりやの、可愛いお婆ちゃんだったと思う。
 享年八十七歳。

  挫折…!
Date: 2008-07-10 (木)
 「今度こそ!」と、オノレとしては相当な決意で挑んだ禁煙。
だが一週間にして、あえなく喫煙者に復帰してしまった!!
二週間分購入したニコチン補助薬もムダとなり、
オノレはオノレの意志薄弱に、ただただ打ちひしがれ、
ふたたび喫煙するヨロコビに、ただただ満たされ、
ヤマノカミはそんなオノレに、ただただ呆れるばかり。
 それにしても一週間ぶりに吸った煙草のウメエのなんのって…。
まさに体中が、芯から「シビレ」た!!

  禁煙四日目。
Date: 2008-07-06 (日)
 禁煙をはじめて三日間、煙草を手にすることもなく、
何とか最初のハードルをこえたような気がする。
これも補助薬使用のおかげか?
あと一ヶ月禁煙できれば、そのまま一生、
オノレの生活から煙草を追放できるような気がせんでもない。
が、いずれにしても楽な道のりではなく、茨の道だ。
依然、常に軽い禁断症状を感じるし、
喫煙したい欲望もチョロチョロ頭の中を駆け巡る。
出来得る限り、煙草を忘れる時間をもとう!

  禁煙三日目。タエルゾ!!
Date: 2008-07-05 (土)
 禁煙三日目。
夜中、そうとう強烈な禁断症状に襲われ、
布団の中で喘ぎ喘いで、二時間ほど眠れなかった。
禁煙補助薬は寝る前に剥がし、
朝起きてからまた新しいものを貼る。
補助薬をつけとらん睡眠時間に禁断症状が強くなるのは当然か。
 さあ、三日坊主で終わっては余りにナサケナイ。
タエルゾ!!

  禁煙二日目!
Date: 2008-07-04 (金)
 禁煙二日目。
昨日の初日、小波のごとく寄せては返す禁断症状に耐え、
ついにまる一日、禁煙を全うした。
しかも夜、居酒屋で知人と二時間ほど飲んだのだが、
その場でも喫煙の欲望を我慢できたぞ!
 今朝はシャワーを浴びて後、
昨日はヘソの下に貼った補助薬を、左上腕部の内側に貼る。
(続けて同じ部位に貼るとお肌によくないそうで)
 禁断症状は初日より、やや強く感じる。
手の指先の痺れも昨日より強い。昨日なかった耳鳴りがする。
これから数日、禁断症状は強くなるばかりか?
禁断症状も然りながら、
ときどき、ひょいと無意識に、煙草を手にする仕種になる。
とくに食後は必ず吸っていたので、
いつも煙草のあった食卓の隅に、つい手がのびる。
かような習性もなくなれば、オノレは煙草追放に成功するだろう!

  禁煙初日。煙草とオサラバ!
Date: 2008-07-03 (木)
 今日から禁煙に挑戦する!
これまで何回挑戦し失敗したか数知れん。
内緒の告白であるが、中学一年から吸っている煙草である。
そうそう簡単にアイスル煙草を止められるものではない。
およそ半世紀、1日2箱・40本。多い日は60本も吸って、
我が肺のコールタール化、煙草産業の繁栄、
況や国税の増収のために貢献してきたのである。
が、もはやこれ以上貢献し続けると、
オノレの役者寿命を縮め、
我が家のケイザイを滅ぼしかねん状況である。
いずれ煙草は、一箱千円の時代になりそうだし、
一二年のうちには、必ず四五百円になるだろう。
とにかく現在の価格でも、オノレが煙草を止めれば、
およそ年二十五万以上の節約ができる!
これはもうヤマノカミに随喜の涙で感謝され、
より深くアイサレルことマチガイなし…!?
 最終的にどのような結末になるかわからん。
が、オノレは「イノチガケ」で禁煙を持続し、
我が日常からの「煙草追放」に、強い意思で臨む!
 これまでなんども挫折した禁煙。
その理由は、まったくオノレの意志薄弱による。
ところが今回、強力な「助っ人」を見つけた。
その名も「ニコチネルパッチ」という禁煙補助薬。
昨日、一週間分三千円もするこの補助薬を、二週間分購入。
今朝から体の一部に早速貼り付けとる。
 直径5センチほど、円形の絆創膏みたいなものなんだが、
これを八週間、起床時から就寝時まで体に貼るだけ。
実に簡単に禁煙を補助してくれるのだ。
八週間続けると、その費用、約二万四千円。
これで一生煙草とオサラバできるなら、きわめて安い!
ふたたび煙草愛好者になってしまえば、きわめて高い!!
 ただいま補助薬を貼って六時間経過。
既にオノレの体は禁断症状を感じている。
しかしこれまでの禁煙時に感じたものより軽い気がする。
禁断症状は、頭と体全体に軽くあるが、今のところノドにはない。
「ノド」から、煙草を求めて手が出てこない。
まさに補助薬効果か? ま、そんなに甘いもんでもなかろうが…。
フフ、とにかく今日はこのまま我慢できそう。
 よ〜し、愛犬オトメのためにも、ガンバル「ワン!!!」

  ああ、物価高!
Date: 2008-07-01 (火)
 七月。
石油も電気もガスも食品も、何もかもが価格上昇。
しかし政治は無策で、タップリと「夏休み」。
 かように物価が上がり続けると、
芝居を公演するための予算にも大いに影響してくる。
独歩が予定している、今年から来年にかけての三公演、
智恵を絞って節約し、かつ充実した舞台にせにゃならんが…。
ナントカシテクレ!