人生は愉しく明るい日々ばかりではない。 否、どちらかといえば辛い日々の方が多いのかもしれん。 芝居を創造していくということも、まさに人生とおなじで、 創造過程はイバラの道であり、 創造する悦びの何倍もの「生みの苦しみ」がある。 お客様に貴重な時間と、 決して安くないお金をお支払いいただき、観劇してもらう。 評価の成否はさておき、舞台をプロデュースする立場の者は、 その舞台の全結果責任を負うべきである。 企画の立ち上がりから本番千秋楽までの道のりで生じる、 さまざまな困難や障壁すべてを受け止めにゃならん。 ときによっては苦渋の決断を迫られ、 結果、創造に関わった人の心を傷つけてしまう事態もままある。 その人に負わせた心の傷の責は、 プロデューサー自らの責であると深く自戒すべきである。 多くの人を集め、創造的仕事を成そうとするプロデューサーには、 それだけの、自らがおそろしくなるほどの覚悟がいる !
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