来年二月、『うたう麦 〜 語りの世界 〜』。 オノレと女優・森うたうちやんの二人で立ち上げる会じゃが、 この旗揚げ公演をきっかけに、 その先どない展開になっていくかはまだわからん。 まずは二人で語るアメリカインディアンの世界、 「今日は死ぬのにもってこいの日」(原作・ナンシー・ウッド)を、 『うたう麦』第一歩のスタートとして、 観ていただくお客さまにしっかりお届けしたい思うとる。 この旗揚げ公演のゲストにお招きするんは蓮池龍三君。 米TV映画シリーズ「CSI科学捜査班」で、 オノレと共に吹替えをしとる声優仲間じゃ。 ほいで過去の独歩の舞台、「象」(別役実・作)で主演し、 「はるなつあきふゆ」にも出演してくれとる。 とにかく真面目を絵にかいたような、才能ある役者じゃ。 以前の日記でもふれたが、 龍三君は最初、太宰治の作品を候補として提案してきよった。 が、いろいろ紆余曲折を経て、 結局、長田弘さんという詩人の作品を語ることになった。 「あのときかもしれない」ちゅう、 刻まれた詩の一行一行から、しみじみと風景が浮かんでくる、 まこと深い味わいのある詩じゃ ! 長田弘という詩人の名を、オノレはボンヤリ知っとったが、 実際にはその詩を読んだことはなかったけえ、 読んでみて、この人のもつ世界と思考にチト心が震えた。 今回、長田弘の作品を紹介してくれたのはうたうちゃん。 (さすがじゃのう !) 「あのときかもしれない」は、うたうちゃんが、 いずれ自分で語りたい作品としてあたためておいた詩じゃけえ、 龍三君、それに先んじて語ることのできる自分は果報者じゃと、 心して語ってくれんさいや !
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